アンゲラ・メルケル 日米関係 北大西洋条約機構(NATO)

【エストニア】NATOに暗雲?揺れる米欧同盟

2017-08-23 15:40:02


・メルケル独首相が、米欧同盟の今後に懸念示す。

・背景に、応分の軍事費負担をしないNATO加盟国へのトランプ氏の不満がある。

・日米同盟保持に対するトランプ政権の消極性が再燃することもありうる。



■トランプ氏の米欧同盟への疑念

トランプ政権下での米欧関係はどうなるのか。トランプ大統領が長年の西欧との集団防衛同盟NATO(北大西洋条約機構)への疑念を招く言動をとって以来、暗い雲が絶えないが、実態はどうなのだろうか。米欧同盟の動きは日米同盟にも大きな影響を及ぼすこととなる。

トランプ政権の登場以来、米欧関係への疑念や不信が最も顕著に提起されたのは、5月末のトランプ大統領の欧州訪問の直後だった。ドイツのメルケル首相が以下のような発言をしたのだ。










ホワイトハウス内でメルケル独首相と話すトランプ大統領 2017年3月 出典:Foreign Leader Visits






「私たちが他国に完全に依存できる時代はもう終わってしまったようだ。ここ数日、そんなことを実感してきた」

 「伝統的な同盟というのはもはやかつてのように堅固ではなくなった。欧州は自己の利害にもっと関心を払い、自分の運命は自分の手中におかねばならないだろう」

この発言は文字どおりに解釈すれば、その意味は重大だった。近代の歴史の基本的な変化の始まりさえ思わせるからだ。米欧同盟の終わりの始まりを連想させると評しても誇張にはならない。

この発言の直前にメルケル首相はトランプ大統領と直接に、しかも複数回、接触していた。NATO諸国の首脳会談やG7先進国首脳会議での話し合いだった。










ホワイトハウス内でメルケル独首相と話すトランプ大統領 2017年3月 出典:Foreign Leader Visits






トランプ大統領はNATO首脳会談での演説でNATOのこれまでの実績を賞賛しながらも、その将来に関連しては、NATO加盟の欧米諸国が有事に集団で防衛にあたるという核心に言及しなかったのだ。だからこそメルケル首相が深刻な懸念を表明したのだろう。

■NATOとは?

こうした変化の発端はやはりアメリカであり、首都のワシントンが出発点だった。トランプ氏は2016年の大統領選挙中から今年1月に大統領に就任してからも、NATOの欧州加盟国に対して批判を述べ続けてきた。

NATOとは東西冷戦の初期の1949年にソ連の強大な軍事脅威に対抗してアメリカを中心とする米欧諸国が結成した軍事同盟である。当初、加盟は12ヵ国だった。1991年のソ連の崩壊後はロシアを脅威とする東欧諸国までが加わり、現在の加盟国は29ヵ国へと増えた。

NATOの機能は加盟の一国でも軍事攻撃を受ければ、全加盟国が自国への攻撃とみなして団結して反撃するという集団防衛態勢である。実際には軍事パワーの圧倒的に強いアメリカに欧州諸国が依存するメカニズムだといえる。

コメント数 6 *複数のAPIを使いコメント保存しています。

ton***** 2017-08-23 15:18:12

役目を終えた組織をいつまでも残すからこんな事態になる、一度解体してから考えるべき。


cli***** 2017-08-23 15:24:16

各国GDP2%負担の約束守れと言うだけ


sak 2017-08-23 15:53:50

中国とか朝鮮の共産主義がこの時代にこれほど台頭するとは民主主義陣営も対応を考え直す時期ですね。


オーベルシュタイン軍務尚書 2017-08-23 16:06:53

ソ連が経済破綻して現実的脅威ではなくなった時点でNATOの役割は実質的に終わった。
後はせいぜい小部隊をロシア国境に派遣して隣接国の離反を防げば足りる。
アメリカが抜けても大きな影響はなかろう。
ただ、ドイツとフランスあたりの発言力が増すだろうから、EU離脱した英国への影響は大きかろうな。


wat***** 2017-08-23 17:00:12

>自分の運命は自分の手中におかねばならないだろう・・・

日本とて同様である
未だに安全はタダ、誰かが負担していると思っている者が多い

日本が瓦解し強い勢力に支配される時代は遠くないかもしれない
そんな時でも憲法9条は輝いていたとしたら世界遺産に申請しても良いのかもしれない


a36***** 2017-08-23 22:05:36

バルト三国など重要度の低い国は見捨てられるでしょ。NATOの事実上の崩壊となる。






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