【病院 患者】日本人がカルテのすべてを見る日~医師と患者の関係は変わりつつある 知っておきたい世界最先端の実態

2017-06-01 17:20:02


 日本は医療機関へのフリーアクセスが他の国にも増して保障されている国である。

 たとえば、決められたかかりつけ医の紹介がなければ専門医にかかれないといったイギリスの様な決まりはなく、町医者でも、大学病院でも、行きたい病院を選ぶことができ、待ち時間はあれど、飛び込みで診察を受けることもできる。

 さらにアメリカのように高額な医療保険に自分で加入する必要があったり、あるいは北欧のように20%を超える消費税を払ったりする必要もなく、現役世代であれば3割、75歳以上であれば1割の負担で医療費の支払いは済む。

加えて高額療養費制度を使えば、月額の負担額は10万円以内におおむね抑えられる1
。もちろん財政が立ち行かなくなっているという大問題はあるが、医療に関する制度設計自体はとても充実しているといえるだろう。 このように私たちはそれほどの経済的負担なく、医療機関へのフリーアクセスを享受しているが、一方で自身の医療情報へのアクセス権はあまり持っていない。いや正確には、持っていないことが当たり前すぎて、持っていないことに気づいてすらいないといえるだろう。

 たとえば私たちは、医師の書くカルテを自由に見ることはできない。見られるとすれば診察室の中であり、それであってもすべてが公開されていない場合もある。

 医師は私たちの話を誤解してカルテを書いているかもしれないが、私たちがカルテを見る機会と時間はあまりに限られているので訂正のしようがない。

 しかしこれは私たちについてのことである。間違っていたら訂正したいと思わないだろうか? 
 検査結果を聞くためだけに、病院で何時間も待つことも日本では当たり前の光景である。

 しかしこれだけテクノロジーが発達した時代であれば、検査結果がでるやいなやオンラインで見ることができてもいいのではないだろうか? うすれば診察の待ち時間を使って自主学習をし、診察に備えることができる。

 加えてセカンドオピニオンなどで、医療情報を持ち出したい場合は、お願いをして病院から譲ってもらう必要がある。しかし自分自身についての資料なのに、なぜそれをこちらからお願いし「出していただく」必要があるだろうか。こちらもオンラインで好きなときに持ち出せてもよいのではないだろうか。

 私が今書いたようなことは、いまの日本社会の医療常識では想像がつきにくいはずである。しかしよく考えると、これは不思議なことではないだろうか。

 病気になっているのは私たちであり、病院が管理する情報も私たちについてのことである。なのになぜ、当事者である私たちが、自分の情報へのアクセスを制限されるのか。なぜ当事者ではない医療者が、公開する情報と公開しない情報を選択的に決められるのか。

 もし銀行の口座情報に、このようなアクセス制限がかかり、口座の新しい入金情報を確認するために銀行で2時間も待たされたり、一部の情報が銀行員により選択的に隠されたりしていたら私たちは烈火のごとく怒るだろう。

 しかしこれが医療情報になると、私たちはこの事実を漫然と受け入れる。これはいったいなぜなのだろう? 
 「口座情報と医療情報は全く質が違う」と考える方もいるかもしれない。

 しかし世界に目を向けると、欧米を中心に、患者がオンラインで自分の医療情報にアクセスできるサービスがすでに展開され始めている。

 その中には、医師に会う前に、検査結果をオンライン上で確認できたり、医師がカルテを更新するとそのお知らせが患者に届いたり、さらには患者が医療者に質問を送ることのできる機能を備えたポータルサイトも存在する。私たちには想像もつかないレベルで医療情報の公開がいま世界では起こりつつあるのだ。

 それでは、そのようなサービスはなぜ始まり、どのような効果をもたらしているのだろう。米国で始まったOPEN NOTESというプロジェクトを中心に紹介したい。

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1負担は年齢と収入に応じて変動する。たとえば69歳以下で年収約370~約770万円の場合、80,100円+(医療費-267,000)×1%が個人負担となる。一方69歳以下、年収約770~約1,160万円の場合、月額の医療費負担は、167,400円+(医療費-558,000)×1%となる。
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コメント数 10 *複数のAPIを使いコメント保存しています。

hys***** 2017-06-01 15:35:04

*このコメントは削除されました。


ナイス・ロンドン六世 2017-06-01 16:56:44

ほ〜悪口をカルテに書く奴がおるんか(笑)
誰や?誰や?


kiy***** 2017-06-02 13:51:54

理解力が低いとかクレーマー予備軍とかは他の医療従事者と情報共有するために記載するかもしれない。
悪口かもしれないけど事実だから。


ナイス・ロンドン六世 2017-06-02 18:00:28

ニュースで医療側のハラスメントが取り上げられるから
よっぽど誤解される風潮あるけど患者さん側の他害の方が凄いんやで。


js_***** 2017-06-01 16:10:33

パターナリズムなんて何時の時代の話???
現場は…理解力がないのにデータをクレクレ野郎ばかり、そのくせ全く活かせない。
記念写真の延長線でデータ開示を求められても困る。血税ベースならなおさら。
医療コンテンツがフリーライターの格好の餌だってことだけは痛いほど判るが。


yun***** 2017-06-01 16:15:31

日本の医療行為単価は欧米の4分の1から2分の1。数をこなさなければ開業医は借金も返せないし、公立病院の赤字経営も続くことになる。それゆえの「3分診療」なので、カルテに十分な記載ができない。

医療訴訟が流行ってからは護身のための記載が増えるだけで、「判りきった事」「書かなくても自分にだけは解かること」は、相変わらずカルテには記載出来てはいない。こんな中身では患者が見ても納得どころか理解すら出来まい。

まず医療行為単価を3倍にして、医師数も3倍にし、診療にかけられる時間を3倍にすることだ。そのうえで英国のような完全予約制にして、必要なら専門医受診が6ヵ月後になっても文句を言わないこと。急変して生死の境をさまよう状態でERでの順番がくるのを何時間でも待つ覚悟をすること。待たされても文句を言わず、待っている間に家族が死んでも訴訟を起こさないこと。ここまで出来れば可能であろう。

57歳医師


ナイス・ロンドン六世 2017-06-01 17:01:09

今どきカルテにフリーアクセスしたら現代みたいな最初から医療側を叩く前提のメディアが利用するやろな。
患者と医師の関係を言う前に、医師が1日何人の患者を見てるかや。
限界を超えとるで。


phk***** 2017-06-01 18:38:32

日本の医療に世界レベルを求めるなら、世界レベルのコストがかかり、世界レベルのお金の負担を患者が支払わなければなるっていうこと?
今の日本の医療は自己負担安くて質もいいほうだと思うけどなぁ。


tin***** 2017-06-01 22:49:39

65歳を過ぎて病院に行くことが多くなった。
間違った診断、ムダな検査、ムダな投薬がとても多い。
医療機関(町医者)が、患者をダシにして健康保険から金をむしり取っているのがよく分かった。


kiy***** 2017-06-02 13:48:24

ムダな受診があるからムダな検査やムダな投薬が増える。
診察だけの技術料はタダ同然に安い。
ムダな受診をされたらムダな検査やムダな投薬で収益を確保せざるを得ない。






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