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【トランプ大統領 中国】トランプ大統領の対中強硬姿勢に“報復カード”切る中国 米進出の中国企業に黄信号

2017-02-01 10:40:01


 トランプ米大統領の対中国強硬姿勢をめぐり、中国側は“報復カード”を相次いで切っている。米自動車メーカーへの制裁措置を科したほか、習近平国家主席はダボス会議での講演で「保護主義に反対する」などと批判した。もし、トランプ氏が公約通りに中国製品の輸入に対し懲罰的な関税をかけるなら、貿易戦争が勃発しかねない。米国市場で存在感を示しつつあった中国メーカーにとっては、黄信号がともる。アリババグループの馬雲(ジャック・マー)会長がトランプ氏と会談し、両国の関係改善に乗り出したが、効果は未知数だ。

 1月20日の大統領就任演説で「米国製品を買おう」と呼びかけたトランプ氏が、最大の不公正貿易国として念頭に置いているのが中国だ。選挙中には、為替操作を行っているなどとして、中国からの輸入品に対して45%の関税をかけるとの経済政策を掲げていた。

 これに対し、中国政府は対決姿勢を鮮明にしている。中国共産党機関誌、人民日報の国際版「環球時報」は「トランプが中国に関税を課すのなら、iPhoneの売り上げは打撃を受けることになるだろう」と伝えた。中国上海市当局も昨年12月23日、米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)の中国の販売統括会社に対し、独占禁止法に違反したとして罰金2億100万元(約34億円)を科したと発表した。

 中国側が報復カードとして活用できそうなものはまだある。習主席は2015年9月に訪米した際、米ボーイングから737型機など計300機(当時の為替レートで約4兆6000億円)を購入すると発表しており、この約束をほごにすることも可能だ。中国国内に進出した米国企業への制裁措置も考えられる。

 さらに、習主席は1月17日、スイスで行われた世界経済フォーラムの年次総会「ダボス会議」で講演し、「保護主義に反対する。貿易戦争をすれば、結局は双方が負けることになる」などと強調し、トランプ氏を牽制(けんせい)した。

 トランプ氏は意に介さない。大統領就任後、カナダとメキシコに対し、北米自由貿易協定(NAFTA)の再交渉を進めると宣言。欧州連合(EU)離脱を決めた英国とも通商交渉を行う。今のところ、中国への対応は不透明だ。

 一方、米国では、中国企業の進出ブームともいえる状況だ。新華社通信のニュースサイト「新華網」によると、1月5~8日に米・ラスベガスで開催された家電見本市「CES(コンシューマー・エレクトロニクス・ショー)」では、中興、海信、TCLの家電・通信機器メーカー3社が、スマートフォンや4K有機ELテレビなどの新製品を発表。3800社余りの出展企業のうち、中国企業は3分の1を超えたという。

 中国のスマホメーカー、小米科技(シャオミ)も昨年10月から、アンドロイドTV搭載の端末「Mi Box」を米国で発売。価格は69ドル(約7800円)で、米アップルが販売する「アップルTV」下位モデルの半額以下だという。

 同じ中国の動画配信大手、楽視網信息技術(LeECO)も同月、米国でスマホやテレビをインターネット通販で販売すると発表した。楽視網は昨年7月に米テレビ大手ビジオを買収し、米国での販路を確保しており、市場開拓を進める。

 シャオミはこれまで、米国ではヘッドホンなどスマホ周辺機器だけを販売していた。シャオミと楽視網は、ようやく業界首位のアップルに挑むステップを踏み出したばかりで、トランプ氏の出方によっては悪影響を及ぼしかねない。

 こうした中、世界190カ国・地域でインターネットを通じてサービスを提供するアリババグループの対応は早かった。馬会長は今年1月9日、ニューヨークのトランプタワーでトランプ氏と約40分間にわたって会談。中小企業による中国向け商品販売を支援することで、米国内に100万人の新規雇用を創出する計画について話し合ったという。

 アリババが運営するウェブサイト「淘宝(タオバオ)」は、偽造品売買の温床だとして、米当局に最近「悪評高い市場」に再び指定されていた。トランプ氏は会談後、アリババ側の雇用創出案を歓迎したというが、その後の対応は不透明だ。

 中国企業への懲罰的な関税政策は実現するのか。実際、トランプ氏は特定の製品の輸出入に課税する法的権限を持っているが、ブルームバーグが「計画の実現には議会や世界貿易機関(WTO)の支持が必要になる」可能性を指摘するなど、懲罰的な関税は簡単に適用できそうにない。

 これまで、トランプ氏はツイッター上で特定の企業を攻撃し、国内雇用を創出しようという自身の意向を反映させてきた。2000万人を突破したフォロワーへの影響力は絶大だ。

 ただ、ロイター通信は1月6日、トヨタ自動車に関する投稿の中でトランプ氏が事実誤認をしていたとして、「こうしたケースが繰り返されれば、トランプ氏のツイートの神通力が落ちるのは必至だ」と論評した。パフォーマンス重視の戦略のほころびはすでに始まっているのかもしれない。(経済本部 鈴木正行)

コメント数 38 *複数のAPIを使いコメント保存しています。

hr*** 2017-02-01 10:20:07

中国も対抗措置取ってるんだろうけど、トランプが凄まじすぎて目立たないなぁ。トランプは屁とも思ってないんじゃないの?


本音をありがとう 2017-02-01 10:20:28

トランプは大統領の器ではないと思うが、中国にはビシビシ厳しくやって欲しい


mil***** 2017-02-01 10:20:52

しょぼい報復カード。


k******* 2017-02-01 10:20:53

中国の対米黒字の半分は米国企業によるものだから
中国を黙らせるのだったら南シナ海での軍事行動しかないよね
一発で中国進出企業は中国のみならず東南アジアからも逃避して半分は米国回帰するでしょう・・・


(-_-メ) 2017-02-01 10:21:30

iPhoneの売り上げに打撃って言うが中国で本物売ってるの(笑)?
それに中国が報復措置を取るのはおそらく想定済みじゃね(笑)!


z*****m***** 2017-02-01 10:22:07

中国は攻勢に出られんよ。
なんせ、党の要人達は裏金を掴まれているからねえw


be 2017-02-01 10:23:31

中国も動きは早いけど、中国の分が悪いだろ。


koi***** 2017-02-01 10:24:31

日本も報復材料を揃えて置いた方が良い。
しわ寄せが日本に来そうだから。


spx***** 2017-02-01 10:26:45

結局、安い買いものが出来なくなるという事です。


mokie 2017-02-01 13:18:11

あまりに安く安く言ってるから、結局世界中がデフレと格差が深刻化したんだよな。

高価な買い物はしにくくなるけど、国内で雇用が安定して存在してる環境の方が、庶民はずっと良いかもしれない。
中国の工場からの安い家電品や自動車が買えなくても死なないが、仕事が無くなれば生きてく事さえできない。

そういう事も少しは考えるべき時かと。


ろっけんろー 2017-02-02 09:32:07

バブルのノリで海外生産はじめた日本はじめ先進工場国は
大バカであった。トランプの暴言を素直に聞き入れて日本は
国内循環型経済を強固にしセパレートでも機能できるが米との
連動もできる超高度経済成長期に突入するのだ。


日本を守ろう! 2017-02-01 10:30:59

トランプが、大統領選に勝った時には大喜びしてたのにねぇ。
ハシゴを外されちゃいましたからね、残念でした。


jab***** 2017-02-01 12:28:06

中国は好きじゃないけど中国はかなりの額の米国債を保有しているはず。双方がノーガードで打ち合いに発展したらとんでもないことになる。


kak***** 2017-02-01 18:04:50

元高維持の為、中国は大量の米国債を売っている。 既にかなりの部分を日本が引き受けている。 日本は中国が所有する全ての米国債を引き受ける余力があるが、中国は米国債を売り切ったら米国に対するカードは何も残らない。 米国が利上げを加速させれば新興国のドルは一気に枯渇する。 同時に、中国が他国に約束したプロジェクトはことごとく破綻するだろう。 まず真っ先にドイツ銀が破綻する。 今年は歴史に残る観劇会開催年だな。


fairforall 2017-02-01 12:04:57

ジャイアントバイキンマンの戦い?


i*** 2017-02-01 12:13:06

問題は中国製品しか買えないような層が米国に増えているということだ。
少し高く感じるかもしれないが品質の良い日本製を選ぶ確かな目をした消費者層を米国に復活させなくてはいけない。


sen***** 2017-02-01 11:02:31

>>ロイター通信は1月6日、トヨタ自動車に関する投稿の中でトランプ氏が事実誤認をしていた

いつまでたっても言い続けるのは
それ以上に取り巻き連中が無知なんだろうなw


yose***** 2017-02-01 11:04:16

報復合戦と云う負の連鎖が加速する。


gen***** 2017-02-01 11:17:16

トランプ、中国と日本の区別付いてなくね?


yos***** 2017-02-01 12:12:21

黄色人種で一括りなのだろうな
日本人でもイギリス人、ドイツ人、フランス人、イタリア人の違いなんて明確に分かっている人のほうが少ないだろう


**** 2017-02-01 12:42:53

アメリカの貧富の格差は想像以上に酷く長期に続いている
中間層以下の国民はこれまで政治参加していなかったが
トランプが掘り起こした結果が今回の結果では無いか?
マスコミの報道が正しいのかも解らない!
世界恐慌の足音が聞こえそうです!


猫端会議 2017-02-01 10:58:10

Amazonなんかである高機能なのに妙に安い中國製品。
ついつい興味本位で手に入れてしまいがちですが、あれってどう考えても不良品。
レビューなどにも散々叩かれているにもかかわらず購入する人が後を絶たないのは「安いからつい・・・」という人の心理を利用して不良在庫整理しているんでしょうね。
例え返品されたとしても、懲りずにまた販売すればいつかは捌ける・・・とか考えて良そうです。
そろそろ安物買いはやめて高くても使える日本製品を買うようにしましょうよ。


yos***** 2017-02-01 12:15:09

でも、パソコンを購入するとして日本製にこだわったら選択肢がかなり限定される


Kisssskeiza***** 2017-02-01 12:46:10

ボーイング300機はもともと買う気ないでしょ(笑)。世界で中国が請け負ってる仕事みてみなよ。まともなもんなんて殆ど無い。かりに破棄
すれば違約金とか・・・アメリカ企業ならなんらかの形で保険付けてるのが当たり前。
チャイナファースト対アメリカファースト、面白いじゃないか!!


flo***** 2017-02-01 10:56:34

GDP世界第2位を標榜する自称経済大国が、世界的な商品であるとは言え、民間企業が作る一商品名挙げてiphne売れなくしてやる!
なんて幼稚な表現だ。子供同士の口喧嘩ですな。どちらもお子ちゃま。


mar***** 2017-02-01 13:31:35

毒をもって毒を制す。


サラリ一万太郎 2017-02-01 13:15:34

中国にいじめられている途上国に工場移転して経済発展させよう!


pat***** 2017-02-01 11:09:46

報復カードがある中国はいいよな。日本には何のカードもない。まさかアメリカ進出企業の前面撤退など出来やしないだろうし。


sug***** 2017-02-01 11:43:41

中国政府崩壊させる為。日本も中国に送る部品遅らせたら


ジョニー デブ 2017-02-01 18:32:30

中国vsアメリカ
どんどんやれやれ、日本は漁夫の利狙いで行こう。


bwl***** 2017-02-01 13:05:27

中国がアメリカに対して「報復カードを切る」。韓国が日本に対してそれと同じことをやるという。経済力が段違いに劣っている国がそれよりはるかに他界経済力のある国に報復カード、そろいもそろって中国、韓国は同じことをやる。


coc***** 2017-02-01 10:50:05

このままアメリカの影響力が低下して行けば、世界は中国の言いなりになってしまう。
それは、全世界の人類に悪影響を及ぼすのだから、周辺国は多少アメリカ経済、アメリカ国民を助けてあげないとダメでしょう。


tsu***** 2017-02-01 10:47:39

米国企業が米国以外に出ていくことにもなりそうですね。 中国の報復措置はもろ刃の剣でしょう。 そもそも世界秩序を無視する中国がまっとうなことを語っても苦笑しか覚えない。  


kas***** 2017-02-01 12:53:44

これぞ「トランプ旋風」ですね。まあ、滅茶苦茶ですな。これがアメリカ人が選んだ「新しいアメリカ」です。 頑張れ! 馬鹿者。


tig***** 2017-02-01 14:47:20

「保護主義に反対する」だと?
どの口が言ってるんだ?
おい、キンペー!!


yk1***** 2017-02-01 13:58:06

中国の対米国貿易黒字額は25兆円を超えております。
日本でさえも5兆円程度です。トランプにとっては、
為替相場を動かして自国に有利になる様にしている
中国を許せないのだ。商売人の神髄を味合わせてやれー


kpk***** 2017-02-01 13:37:31

米vs中、さすが大国。
それでも日本は引き続き中国にODA続けてる不思議。


ftp***** 2017-02-01 12:23:58

アメリカと中国の貿易戦争は勝者がいない。アメリカファストを掲げるトランプってつまり経済を立て直す事が最優先なのでもしも中国との貿易戦争でも起こったら経済はまずダメだろう。よって大統領の座も危う状態になり兼ねない。弱小国、従属国(韓国、フィリピン等国)には通じるが中国やロシアのような大国では通じない。中国が恫喝に屈して引けば別の話だか、今の中国は一方も引かないだろう。結局実力こそが物を言う。






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